自分は1973年に生まれて2015年に至るが
あまりに劇的な変化を体験できた、と自覚しています。

PC、Webによって
人間をサポートする科学は大きく変わりました。

記憶媒体は飛躍的にその量と質を高め、
デバイスが発達しその検索性も発達、
そしてwebによる伝播は爆発的なものだったわけです。

ようは、
スマホもインターネットも無い世界が
たった30年で今のように変わってしまった。

「分からなければググればいい」
時代になった。

「博識」が
何の価値も持たない時代になった…?

そんな中で、現実のホールで
設定狙いやゾーン・天井狙いをするという行為は
面白い立ち位置にある。

例えば、今目の前に
当日300G、宵宵越しならば1300Gの
凱旋が落ちてたとしよう。

ここで求められることは、

・凱旋の天井を知っている
・凱旋のリセット天井と振り分けを知っている
・店のデータ表示機の見方を知っている
・店のリセット癖を知っている
・自分が打った場合にかかる時間と投資をシミュレートできる
・この台を打つ場合と、他の台や店を探した場合を比較できる

などなど。

記憶力や検索力だけでなく、
計算速度も必要だし、
地道に培う観察力も求められる。

ただし何より必要なのは、
こういった分析をしようと思うメンタルと
とりあえず下皿に物を置く判断力だったりもする。

たかが凱旋のエナで何偉そうに言ってるんだか、
とバカにされそうだが
これだけでも色んな要素が絡み合っているということ。

単なる情報戦だけではない、
計算力・機動力・行動力も求められるのが
スロの立ち回りなわけです。

勝てる人、専業を続けられる人は
ここら辺をナチュラルにこなしている。

設定狙いだと自然に
「店が弱い」
の一言で昼過ぎには帰ることも。

自分自身や周囲の台の挙動が
上ブレか真の姿か下ブレか
確率論と店に対する分析もした上で押し引きを見定める。

結局は打つ打たないだけの話なのに、
恐ろしいくらいの情報が交錯しあっているわけです。

なのだけど、なのだけど。

それだけじゃない「力」が存在するわけで。

なぜアイツはあそこでアレを叩ける?
どうして俺はくそハマって5万負ける?
98%が単発で終わり、50%が13連する?

そこには理不尽な運と確率の「暴力」が存在し、
それをねじ伏せる何かを持った者も存在する。

ロジックじゃない要素もこの世界にはあるわけです。

だから数ある趣味やギャンブルの中で
このパチスロの世界に惹かれ囚われる人が
数多幾千幾万星の数ほどいるわけで。

そんな中、僕は己が持つ「力」を
見極めるのが生き残る道だと考えています。

これまで色んなタイプの
この道で名を聞く猛者を見てきましたが
完全無欠の猛者はまずいない。

博識と豪運と堅実の全てを
持ち合わせる人は少ない。

一方、どれかを研ぎ澄ませた勝者は確実に存在する。

だから「力」とは自分が有利に立てる能力、
それを自覚して遂行する精神力のことだと考えています。

とまあ難しいこと言ってますが、
「こんなもんは打って当たりゃあいいんだよ!」と
レヴィも言ってるくらいでして。

最近僕が思うのは、
当たらない場合に
それでも当たるまで打つのか、
当たらないなら打つのを止めるか、
というシンプルな2択だったりもします。