7月 7 2016
この言葉を知っているでしょうか。「とても漠然としている疑問や質問に対する回答方法」の事を言います。「東京にはマンホールが何個あるか?」という質問が有名です。
最近、企業面接の時にフェルミ推定を使うような質問が出されるようです。企業への入社試験では学業の優劣というよりは「物の考え方」を見られますから、こういった質問をされたとしてもおかしくはありません。…私の時代とは全く変わってしまっていますけど。
東京にマンホールはいくつあるか?といきなり聞かれても「ハァ?そんなのわかるわけないよ!」と思うかもしれませんが、「もしこれがこうだったら」とか、「これこれをこのように仮定する」と考えていく事によって「それらしい」答えが出てくるのですね。その答えが正解かどうかは問題ではなく、「その考え方が出来るかどうか」でが重要なのです。「わかっている事から結論を導き出すべく論理的に考える」事が出来る人間なのかどうかを見ているというわけですね。
ギャンブルコラムなので、スロットの話をしましょう。
「この店には設定6は何台ありますか?」
この問いに対してフェルミ推定を意識し、こんな事を考えてみます。
・店にあるスロットの総台数
・機械割ごとの機種の台数(112, 119, etc)
・ジャグラーとそれ以外のノーマルの台数
フェルミ推定とは、「わかっている事から推測をして結論を導きだす」方法論です。まずは上記に挙げた事柄を出来る限り把握します。p-world等を見ればそれぞれの台数はわかりますね。
次に、もう少し踏み込んで考えてみます。
・ノーマルとAT/ARTどっちが強い店か
・店の推し機種は固定か日替わりか
・店が強い要素はあるか(特定の数字の日、ゾロ目の日など)
・推しが絆=6は119%→8台構成なら1台?16台(=2BOX)なら2台?
・6があると仮定して、他の機種については?
・店のメイン設定はいくつなのか(4? 5?)
・今日は店の強い日→数字の番台?
・角や角2など、特定の場所が強い?
常に設定を意識して打ちに行く人は、上に挙げたような事はすぐに思いつくかもしれませんね。ただ、項目を挙げる事は出来ても、その項目一つ一つについて更に詳しい情報を得る事は少しハードルが高いかもしれません。誰かに聞いたりネットで調べるとわかる事もありますが、自分の目で見ていない限り他人の主観が入りますので、いくらか割り引いて考える必要があるかもしれないですよね。
お店固有の、例えば「日頃使うメイン設定はいくつなのか」「6があったら他はベタピンなのか」という要素がわからないとするなら、まずは平均設定を考えてみるのは良いかもしれません。
昔々、エヴァ決意の刻が4台あるお店で「このエヴァに平均設定2はありません」と言われた事がありました(詳しく突っ込まないで(笑))。決意の刻は「甘い」として店から撤去されたのが早かった機種です。平日に平均設定2がないという事は、4台中1台4なら 4+1+1+1=7 なので、4で割って1.75 になりますが、恐らくこれでは甘すぎるでしょう。
設定3が機械割100%目安の台が多いので、理論的にそれよりも下の設定2を入れる事で、例え一瞬出されても最終的に店が勝つ可能性が高いですし、1ではないと思わせる事によって「適当に当たる」状況を作り出せるかもしれません。いわゆる「2を入れておけば、ちょっと出ると客は4だ6だと勝手に思ってくれる」というやつです。そうすると、ベタピンはないとしても、2が1台だけであとは全部1と考えた方が普通かもしれません。
平均設定を予測しておくと、なんとなく配分がわかってきます。1が何台、2が何台というように。全6シマがあるなら、どこかに回収するための機種が置いてあるはず。一見の店などでクセが読めない時には出来る限り汎用性のある推測をする事で、糸口が見えてくる事があります。
「とにかく考えること」、これはパチスロに限らず、生活でも会社でも当たり前に「なくてはならないこと」です。考えるという事は時間もかかりますし、頭を捻るという意味では面倒な事かもしれません。しかし、パチスロに設定というものがある以上、それを拡大して考える事を厭うわけにはいきません。
その時に、台の事だけを考えるのではなく、機種の事、シマの事、店の事という風に考えていく事によって見えてくるものがあります。フェルミ推定は、一見わかりづらい問いに対して考えを積み重ねていくこと。パチスロの設定看破をする事も、考えうる要素を積み上げていって導き出すもの。
東京にマンホールが何個あるか?を考えるためには、東京都の人口が何人かを知る必要があります。勝手に何千万人と仮定してもいいです。推測はそこから始まります。しかし、東京都の人口の推測が何千万人ではなく何百人としてしまうと、現実との乖離が大きくなり出てくる結論に現実味がなくなります。東京都の人口が数百人なんて事は有り得ないですからね。
現実的な推測をすること。推測は店寄りで行う事。常勝理論のキャッチフレーズではないですが、過度な夢・妄想を抱かないこと。「この店には上はないよ」と漠然と思うのではなく、そこに根拠を見いだす事。それによって、次の一手が狙えるか、ハイエナに徹するしかなくなるのか、帰ってしまうのかの判断が出来ます。過大でも過小でもない冷静な判断がいつどこでも出来るようになれば最高ですね。
今日話題に出た記事:エヴァトキ合算1/200以上撲滅委員会発足
http://ameblo.jp/19ren/entry-