8月 29 2016
全国のホールで所謂「特定日イベント」の大々的な宣伝が規制されてから5年近くが経つ。
特定日イベントはライター来店や周年、リニューアルオープンへと形を変えて継続されているが全国のホールで最もポピュラーなイベントといえば新台入れ替えだろう。
新台導入のペースが早いと言われて随分経つが、店によっては毎週のように新台入れ替えが実施されている。
新台をいち早く打ちたいという気持ちはわかる。
好きだった機種の後継機や好きなアニメが題材になっていれば尚更だろう。
ここで大事になってくるのは「何を求めて新台初日並ぶのか」だ。
筆者は大きく分けると2種類だと思ってる。
初日は設定状況が良いと信じて出玉を求める者、どんな台なのかという興味が強い者
前者の考え方で新台初日に並ぶ人が大多数ではなかろうか。
ホールにとって新台は稼働する事が至上命題。
稼働を上げるには何らかの宣伝要素が必要になる。
わかりやすいのは出玉。
即ち設定を良くすれば稼働が付く。
非常にシンプルでわかりやすい理論だ。
しかし、今現在新台初日にガッツリ設定を使っている店は果たして全体の何割なのだろうか・・・
ネガティヴな考え方をすれば、新台は黙ってても客が座る。
だから設定を使わなくても稼働が上がる。
黙ってても稼働が上がる時期に回収を行う。
ホールを企業として捉えた時、こちらの方が利益回収としては合理的に感じる。
長期的な利益を考えれば導入時に設定を使った方が客離れせずに利益を取れるだろうが、新台入れ替え時に導入数が多い店を探して遠方からやってくる打ち手、所謂一見さんが多い昨今では長期的な利益よりも新台入れ替え毎に回収した方が合理的と考える経営者も居るだろう。
覚えている方も多いと思うがサンダーVリボルトが導入された当初、某ホールでクレジット部分に設定表示が残っており、その数字が全台1だったという出来事がTwitter上を駆け巡った事がある。
新台初日に全台設定1で回収するという考えを実行しているホールがあるという決定的な事例だ。
新台初日に全台1にする事を悪と断ずるつもりはない。
ホールは企業だ。
利益を取る為に策を講じるのは存続する為の必須事項なのだから。
新台に設定を使って長期的な稼働をキープする利益の取り方よりも瞬間的に利益を取るホールの方が多いと考える方が今のご時世理にかなっていると思う。
企業的な目線で見れば、目の前の利益を確実に取って経営を安定させているホールは優良企業なのかもしれない。
逆に設定をガンガン使っている「打ち手にとっての」優良店が企業として優良ではないのかというとそうでもない。
設定をガンガン使っている優良店もしっかり存続し続けている。
2種類の経営方針に違いがあるとすれば前者は打ち手からディスられ、後者は打ち手から良い店認定を受けるという違いだ。
企業という目線でホールを見た時、新台初日に設定を使わない=悪にはならないが筆者は打ち手側の人間だ。
なので打ち手側目線で言わせて頂きたい。
新台初日くらい夢を見させてください。
マジで。