1月 15 2015
かつてじぶんが『監督』ではなくパチンコ店の人間だったころのお話から。
ある晩、調整を終えてスタッフと近所の居酒屋へ飲みに行ったんですよ。
4人掛けの席に案内され、1杯目のビールを飲もうとしたところ、どうやら自分のお店の話をしている若者たちが裏側の席でワイワイしていたのです。
唐突に『あの店の設定師はド変態だよな!』
スタッフは飲んでいたビールを噴き出しました(笑)
とはいえ、誹謗中傷ではなく会話の内容を聞いている限り褒めてくれていたのです。
それにしてもド変態とは…
まあ、自分はもちろん、スタッフ一同、そしてメーカーの営業マンにも『ド変態』と言われていたので、嫌な気分ではなく、最高に嬉しかったのを覚えています。
なぜなら、その若者たちとは会話どころか面識さえもないのに『ド変態』と言われたから(笑)
もうね。バレているわけですよ。俺ってパーソナリティが(笑)
彼らが『ド変態』と言うのには理由があってですね。
・半年間以上全く入替をしなかったり
・不遇台と言われていたあるART機を3回増台してみたり
・ひっそり自分の誕生日の台番に毎年設定⑥を入れて自己満足に浸ったり
・30台以上連続で設定⑥を入れてみたり
自分で言うのも何ですが、人と違うことばかりやっていたら、変態扱いされちゃってたわけです。小さなお店だったので、大手に勝つにはまず個性のある営業をするしかなかったわけで、まさに苦肉の策が上手いこといっちゃったというのが正しいのですが(苦笑)
それでもお客さんにこちらのメッセージが伝わっていたことは本当に嬉しかった。
イベント規制もあり、個性を感じる店舗さんがメッキリ減ってしまったように感じます。
最近お店の、というか店長さんのパッションを感じるお店が減ってしまい、非常に残念だなぁなんて思っています。
ホール関係者さんが見たら『無理言うな!』と怒られてしまうと思うんですが、実際どこのお店も同じ新台の広告ばかり…
われわれユーザーが今求めているホールさんはある意味『ド変態』なお店なのかもしれません。
自分も地元で学生の頃毎日通っていた小さなスロ専が原点であり元ネタのお店。
あのお店の店長さんが居なかったらまずこんなにパチスロを好きにはならなかったと思うし、業界で頑張ろうとも思わなかったでしょうね。
パチスロというのは表面で高設定台が分からないからこそお店とのやりとりであったり、店長さんの気持ちを感じたりできるのが良い所だったりします。いわば『妄想のスポーツ』と言っても過言ではない(笑)
そんな『妄想のできるお店』があったら30半ばのオッサンは非常に魅力を感じるわけで。
個人的には今の時期に2年前とかのA+ARTが機種で導入されて『あの店お金ないのかな?』なんて発想はしませんから。それだけで通う動機と言いますか根拠にはなる。当然その後の扱いも問われるわけですが。
規制で雁字搦めの現在ですが、そんな中でもユーザーに『違和感』を与え続けるホールさんを全力で応援したいですし、増えてもらえないかと思っています。
パチスロ台はあくまで設定担当者の『媒介』に過ぎないというのが自分の持論。
個性ある営業形態でわれわれユーザーを一喜一憂させてくれるホールさんが今年増えてくれば『新台不毛の年』でも楽しく打つことが出来そうなのですが…。