今回は抱き合わせの話

アナリストMだ( ゜Д゜)y━┛~~

「新台」
今も毎週の様に現れる新台
メーカーとして気合の入っているものから
あきらかに予算少ないなコレというものまで様々である

1台あたり約40万円程度
最近では45万円ほどにまで値は上がっているのが殆どで
新台製造台数は減っている上、
需要も下がっているが、単価は上がるという
物流としては訳の分からない状態になっている

製造台数が減っても製造ラインは作らねばならない訳で
かかる費用という物があるのであろう
利益確保という点との兼ね合いでもあろう

理解は出来る
メーカーも商売である
利益が出なければ運営は不可能なのだ
が、納得は出来ない
「購入機種を選ぶという行為に制限がかかるため」
理解は出来ても納得が出来ないのである

良く打ち手から聞かれる事の一つに
なんでこんなに新台が出るペースが早いのか
という物がある

コレは過去には、そういう需要が打ち手とホールにあり
メーカーも利害の一致を見たからに他ならない
とは言え、そんな物は過ぎた過去であって
今は新台数を求めているのは大手ですら怪しい
正直な話、ここまで作って欲しくないという気持ちが強いが
にも係わらず、新台機種量がそこまで減っていないのは、
それ以外の利権なりなんなりが絡み付いているのだろう
製造台数は減っても、機種数は減らないのである

売れる機種もあれば、売れない機種も当然ある
規制の煽りで潰れたメーカー、撤退したメーカーもあるのは確かである
どういう所が生き残っているのかと言えば
売れる機種・版権を持っているメーカーがやはり強い
問題は「売り方」である

強いメーカーであっても、
売れるもの、売れないものは保有している
何が強いかと言えば、
「売れないものを売る力が強い」のである

抱き合わせなんてのは最早打ち手にも知れ渡っている事実であるが
規制から機械が売れなくなり、
今まではそんな事しなかったメーカーまで
抱き合わせをせざるを得ない所まで来ている

「コレが導入週トップで買いたいのであれば、
コレを買ってください。
買えないのであれば、早くても導入から3週目
最悪ゼロ回答まであります。」

俺は今まで何度この言葉を聴いてきたか分からない

ここまで直接的には言わな・・・
言ってきた所もあるが←
概ねこの内容を非常にやんわりと
コチラに伝えてくるのである

一度非常に腹立たしい売り方をされた事があり
その内容を動画にして出した所、
翌日の朝に抗議の電話があり、削除したなんて事もあった
ちなみにその動画はweb上にあがった時間は数時間程度
だが、またたく間にリンクが貼られ、数千程度の閲覧があった
俺は俺で、非常に重要な機種であった為、
グループに販売してもらえなくなったらどうするんだと
強く叱責を受けた事を覚えている
それでも広く伝えられたのであれば俺としては○である

こと、新台に関しては
メーカー>ホール
この図式は現状も変わらない

とは言え、俺はかなり買わない方である
一番の理由は無理をしたくないという点
二番目の理由はトップにこだわる必要性が無い機械が殆どである点
三番目の理由はムカツクからである←

営業「トップなら・・・」

俺 「いや、トップは別にこだわらないよ。」

営業「しかし、他社様の導入タイミングも考えますと、」

俺 「二週目の方がキツイと。」

営業「恐らくは。」

俺 「二週目程度でキツくなる機械なの?」

営業「導入週の稼動貢献度は無視できないかと思われます。」

俺 「目先はどうでもいいよ。トップで必要ならアレ(他機種)も買えでしょ?
それって総体だとこの金額でしょう。
推定する稼動の落ち込みってここまで大きくないよ。」

営業「現行でも案件はパンクしている状態で、最悪の場合ゼロという事も。」

俺 「うーん・・・」

営業「アレ(他機種)さえ御考慮いただければ、確保の上申もしやすいです。」

俺 「分かった。最悪ゼロでもいいよ。」

営業「」

こんな感じで買えなかった機械もまぁある訳だが
後悔したのは片手にも満たない

ここで言う後悔とは、中古相場が以上な高まりを見せたものだけである
付き合いの長い販社なんかだと、機械を見せて俺の顔を見ただけで
「それでは別の話をしましょう」
なんて諦める販社もある

今我々ホールがしなければいけないというか
やっちゃいけないことの一つが「無理をする」事だろうと考える
以前であれば、見栄を張ってでも無理をしなければ落ち目だと思われてしまう!
という固定観念の様な物があった
業界全体がそうだから余計である
打つ側からしてもそう見えてしまう

だが、今の業界では全体的に不買行動に流れており
尚且つ、
打つ側からしても、新台の大量購入が良いイメージにつながりにくい地場になっている
「身の丈にあってない台数じゃね?」なんて事を言われてしまうのである

あらかじめ予定し、組み立てた以上の予算を使えば
必然として打ち手にそのシワ寄せはいく
物流と同じ
野菜が不作なら値が上がる
それだけ仕入れ単価があがるからという訳である

土壌として業界では設定を使っていく流れになりつつある
平日・休日の別なく、可能な限り使っていきたいと考える
ソコの予算を確保する為にも無理は出来ない
機械単価があがるなら、尚の事
余計な物を買っている時ではないのだ

それでも、どんなに選ぼうと思っても
必ず購入せざるを得ないものもある
ソレは中古では後々の購入予定機種がプレミア価格になってしまい
抱き合わせを購入し、目的の機種の案件を確保した方が安くついてしまう物だったり
理由は様々である
前述している
「売れないものを売る力が強いメーカー」
とはここにある

ではそうして購入した抱き合わせを、抱き合わせとして使ったなら?
買って、置くだけならサルにでも出来る訳で
それをしないのが俺達の仕事でしょうと俺は思う
戦法は様々だが、俺の場合は
「面白い所をみつける」という方法

作成予算がどうあれど
人が頭をひねって作り上げたものである
必ずドコかに面白いと思える物があるはず
更に言えば、必ずソレを面白いと感じる人がいるはずなのだ
それはどんな台であっても

あくまで主観的な価値観に基づく考え方であって
正解なのかと言われれば、さぁどうであろう
抱き合わせは抱き合わせとして、
機械代だけでも埋められる様に絞める
という選択もあるだろう
おそらく俺の取る方式の方が面倒くさいし、
時間も手間もかかる
しかしどうしても
「買ったからには!」と思うのである

ホールにある以上、等しく使うべき機械だと考える
試し打ちは勿論、ありとあらゆる試打感想を読み
演出を見て、各種数字とにらめっこして
とにかく探す
面白い瞬間・熱くなれる瞬間
自分自身が打ち手だから出来る戦法である

抱き合わせを抱き合わせとして打ちたい人など一人もいない
皆楽しみたいから座るのである
努力が実って意外な稼動を見せる抱き合わせだってある

俺がこのコラムの場を借りて、打ち手の皆に伝えたい事があるとすれば
購入理由を考慮して欲しいなんて事は言わない
そんなものはコッチの都合であって、
打ち手は一切考慮する必要など無い。
「なんでこんなもん買うねん!」
という声は当然の如く言う権利が打ち手にある
ソコとは別に一つだけ御願いしたい

明らかにコレは抱き合わせでしょう
という機械があったとする
遊ぶ遊ばないは別として、
「その機械をどう使っているのか?」
を見てやって欲しいのである
ソコに結構ホールごとの考え方の差が出る
その結果をどう受け取るかはソレもまた自由
そのホールを判断する材料に充分なり得る
打ち手として得る物も大きく、利のある話だと俺は思う

これからも、規制が強くなり、今以上に機械が売れなくなれば
より一層抱き合わせは強くなるのであろう
矛盾している様でもあるが、現状がそうである

俺達に出来る事は、出来うる限り抗う事と
打ち手にシワ寄せが行く無理をしない事
そして、その上でも買わざるを得ない機械を
「抱き合わせにされてしまった機械」を
どうやって最大限の力を発揮させてやるかって事

出来る事が限られているなら
出来る中で最大限に

抱き合わせの機械を見せられるたびに想う事である

今回はここまで

せばな( ゜Д゜)y━┛~~