フーリン

フーリン「まさにブラックボックス」

 

 

12月中頃の話。

恐らく筆者が今年最も打ち込んだ機種、ミリオンゴッド〜神々の凱旋〜の新しい解析が導入から1年半以上経過した今頃になって発表された。

内容は前兆G数とループ率管理のテーブルというかなり根本を成す部分に関してだ。

完全に油断していた。
このまま発表されることなく凱旋はホールから消えてくと思っていたからだ。

解析が出れば勝てると言うわけではないし今回発表された内容には設定差は存在しないが、前兆G数はパチスロを楽しむ際の重要な要素であることは間違いない。
筆者個人としてはゲームの要と言っても過言ではない立ち位置にある。

どう考えても発表が遅い。

確定している訳ではないが、恐らく凱旋は近い内に撤去の対象となるだろう。
2016年内で姿を消すと言ってる人もいたくらいだ。

情報はありがたく活用させて頂くが、もうすぐ打てなくなるかもしれない台の解析を今更発表されても活用する機会が多く取れる訳でもない。

凱旋は現行機の中でも生き残れた部類に入ると思っているが、その機種でさえこの様な状況なのだから2016年だけで見ても恐ろしい数の未公開情報が存在するであろう事は想像に難くない。

憶測だが、「稼働が伸びなかったらココまで、伸びたらココまで」と言った具合にリリース後の状況で公開する情報数を決めてるのではないかと思うことがある。

解析値の公開というのはメーカーにとってはマーケティングの一部に過ぎない。

「後からゆっくり公開していこうと思ってたが、思ったより人気が出なくて全部出し切る前に撤去された。」
というのであればマーケティングとしては大分お粗末だ。

数十万円もする機械を何万台も販売する企業がそんなお粗末な事をするとは考えにくい。
最初から全部公開する気が無いままにリリースした機械が沢山あるという事になるだろう。

改めてブラックボックス感を強く感じた。

パチンコ・パチスロ業界は7に因んだ事柄を活かすのは得意な業界なハズだ。

どこの業界団体でも構わない。
どこぞの地方議会よろしく、2017年は「打ち手ファースト」を掲げた7人の侍を生み出してはくれないものだろうか。

 

 

 

フーリン「タイアップもここまで来たか」

 

 

筆者は時間のある時にはネットでパチンコ・パチスロの業界ニュースサイトを見るのがルーティンの1つになっている。

業界関係者という訳でもないので別に見る必要性がある訳ではないのだが、業界自主規制のニュース等は実際にホールで打ってる人間からすれば全く無関係という訳でもないのと知りたがりの性分から見るようになった。

そんなある日、豊丸産業の新機種に関するニュースに目が止まった。

「CR豊丸とソフトオンデマンドの最新作」

「最新作」までが機種名なのだが、まさかソフトオンデマンドとコラボするメーカーが出てくるとは思っていなかった。
女性はあまりピンと来ないかもしれないが、男性ならば少なからずお世話になったことがあるのではないだろうか?

オブラートに包まず言ってしまえばAVメーカーだ。

新機種情報には台の特徴としてこの様に書かれている。

以下、抜粋
※※※※
セクシー女優100名以上が登場する。「極上女体フルボディギミック」「18禁回転ギミック」「パトバイブギミック」などの役物も搭載した。また、撮影交渉が成功すれば大当りとなる「MM号リーチ」やヒット機種のパロディ演出を搭載するなどコメディ要素も満載。
※※※

記事を読みながら思わず笑ってしまった。
パチンコ・パチスロは直接的な成人向け表現が禁止されているが、名称だけ見ると大分ギリギリのラインを突いてきているように思える。

以前のコラムでスロットにエロスは要らないという旨を書いたことがある(http://kaidouren.com/?p=15798)
中途半端なエロスはパチスロに必要がないというのが筆者の持論だがオブラートに包む訳でもなくここまでストレートにタイアップするとなると話が違ってくる。

なんせ「MM(マジックミラー)号リーチ」だ。
企画を考案した開発者も決済を通した管理職も頭のネジがズレてるか余程の天才かのどちらかだろう。

検定を通過している訳だから過剰な表現は含まれていないのは当然だが、ギリギリのラインを突こうという点は素晴らしいと思う。

リリースは1月上旬とのことなのでどの様な仕上がりになっているかは不明だが、筆者は間違いなく打つ。

豊丸産業がこの手のDVD特有のパッケージに騙されるという所まで忠実に再現していない事を願いつつ年明けをまとうと思う。

 

 

フーリン「趣味の話」

 

 

回胴連ホームページ上にコラムを載せてもらうようになって10ヶ月が経とうとしている。

ここまで月2本、なんとか期限内の投稿を続けているのは飽き性の筆者としては珍しい。

これまで書いたコラム(コラムと呼ぶのもおこがましいが)を見返してみるとすべてパチンコ・パチスロがテーマになっている。

今回はテーマを変えて筆者の趣味について書こうと思う。

言わずもがなパチンコ・パチスロは筆者の趣味の筆頭だが、それ以外にも趣味と呼べるものが幾つかある。

競艇
釣り
マッサージ屋巡り

文字に表すと完全にオッサンだ。

この3つには全てパチンコ・パチスロより後に始めたという共通点がある。

18歳からホールに通うようになり、今年で12年。
23歳になった頃突然危機感のようなものが頭を過ぎったのだ。

休日にパチンコ・パチスロしかやることが無いのはどうなのだろう?

筆者は物事に関して気にし過ぎるきらいがある。
30歳を超え、40歳を超えパチンコ・パチスロしかやることがない自分を想像した時、ある種の恐怖の様なものを覚えた。

パチンコ・パチスロを打たなくなった時に何も趣味がないという事態を避けるべく色々と模索した結果競艇や釣りに行き着いたのである。

趣味とは言っても所謂下手の横好きと言うやつで競艇の収支は目も当てられないし、釣りも魚を釣りに行ってるのか水面を眺めに行ってるのか怪しいものだ。

とはいえ、暇さえあればホールに行って爆音に身を晒してばかりいた筆者にとって休日をホール以外で過ごすのはなんとも新鮮だった。

パチンコ・パチスロにどっぷりだった分その新鮮さはひとしおだ。
そしてパチンコ・パチスロとある程度の距離を置いたことで、それまで以上にパチンコ・パチスロが更に楽しくも感じられた。

このコラムを読んでくださっている方々の中にパチンコ・パチスロ以外の趣味がないという方がいたら、是非一度他の趣味を模索してみる事をオススメする。

 

 

フーリン「常に最高の展開を」

 

 

何事に関してもポジティブから入る人とネガティブから入る人という2パターンがある。

筆者はポジティブから入るクチだ。

舟券を買う時は万舟になることを願うし、どストライクの女性と話す時は3秒で惚れられる事を想定する。

ホールに入った時は座った台が設定6であると想定して座るし、1発目のレバーでフリーズする事を想定して叩く。

パチスロの上手な人々は逆にネガティブから入る人が多いように思える。
天井狙い等は天井まで当たらない事を想定するのだから、言ってみればネガティブに類するだろう。
主観だが、ネガティブ先行でパチスロを打つ人は足し算をしている様に思える。

偶数挙動や小役確率を積み重ねて良い台だという根拠を積み重ねていく。
悪い要素があればそれを理由に台を離れる。
悪い要素を多数派として扱っているという感覚。

筆者は真逆で引き算をしていくタイプだ。
基本的に座った台は6だと想定し、出玉に関しても座るからには万枚を狙う。
悪い要素を少数派として扱うので6と思える要素が残っていれば続行。
良い要素が一つも無くなったら台を離れる。

リスクを最小限に抑えて勝率を上げるには前者の方が効率が良いのだろうが、どうにも筆者は足し算方式が苦手だ。

勝ち方よりも楽しみ方を重視するからだ。
もちろん勝つに越したことはないが、ヤメる事を想定して打つよりも最高の展開を思い描きながら打つ方が楽しい。

「このまま打つと天井を意識しなければならないのでヤメる」よりも「天井まで回してぶっ壊す」という考えだ。

せっかく休日に朝からホールに行って金を使うのだから気持ちだけでも常に前を向いていたい。
前向きに打ち続ければきっといつかは報われると信じているからだ。

信じるものは救われる。

そう思いつつ、凱旋で今年12回目の据え置き天井単発を喰らった時刻は13時45分。

 

 

フーリン「大人のパチスロ」

 

 

全国津々浦々ホールに共通しているのが「並び」だ。
グランドオープン時には前日から徹夜で並ぶという話も珍しくない。
筆者も一時期は開店2時間前から並んでひたすらスマホを弄っていた時期がある。

しかし、いつからかせいぜい20分前に並ぶ程度になってしまった。
これには幾つか理由がある。

まずは周囲の目だ。
都市部のホールは駅や大通りに面していることが多く、平日となれば出勤時間とぶつかる。
この時の通行人の目が気になってしょうがない。
自分はその日休日なのだから何も悪いことはしていないのだが、罪悪感に似たものを感じてしまう。

次に体力面。
筆者は今年の4月で30歳を迎えた。
1時間も並ぶと正直疲れる。
当然だが夏は暑いし冬は寒い。
そんな中1時間外でじっとしているというのは可能な限り避けたいものだ。

特定の法則で強い機種がある程度絞り込めて早くから並べばその台が取れるという状況であるならわからなくもないが極力並びたくないというのが本音だ。

極力並ばず、出来れば開店してから入店しフラフラ~っと座って2万くらい勝つ。

脱力と余裕を兼ね備えた「大人のパチスロ」
これが今筆者が理想としているスタイルだ。

要は疲れたくないというだけの話なんだが・・・

 

 

 

フーリン「版権物の声」

 

 

版権物のパチンコ・パチスロでは作中の台詞やキャッチコピーが使われることがほとんどだ。

ねだるな、勝ち取れ。

奇跡や魔法もあるんだよ。

我に従え。

退かぬ、媚びぬ、省みぬ。

様々な名言や台詞が搭載されているが、それだけではパチンコ・パチスロは成立しない。
パチンコ・パチスロならではの用語というものが付いて回る。

激熱

リーチ

継続

○○ラッシュ突入

大当たり

これらの単語を声優または演者の声で収録しなければならない。
この収録という作業にどれ程の労力が必要かということは開発に携わったことがなくても容易に想像できる。

それぞれの演者から一言ずつ収録・編集して台に組み込む。

演者全員がパチンコ・パチスロを打つ訳ではない。
自分が発している単語の意味など全くわからない演者も少なくないだろう。

例えばパチンコのAKB48。

演者であるAKBのメンバーはパチンコ・パチスロの事などさっぱりだろう(詳しいメンバーが居るのであればそれはそれで興味深いが)。

彼女達は仕事とはいえ、「激熱」・「継続」・「右打ち」といった全く意味のわからない単語を収録するために時間を割いているのだ。

恐らくリテイクもかかっているだろう。

諸兄にも想像して頂きたい。

目的や内容が理解できないまま進める仕事と言うのはキツいものだ。
そして、彼女達がキツい仕事をしてくれたお陰で我々はパチンコAKBを打てているのだ。

そう思うと、彼女達に焼き肉の1つも奢ってあげたくなるというものだ。

 

 

フーリン「お前もまさしく強敵(とも)だった」

 

 

パチスロを打つようになって12年と少し。

元々声に出さずに脳内で「やたらスイカ落ちるな」や「こっから前兆・・・遅くね?」といった具合に呟くことが多いのだが、最近になってネクストステージに足を踏み込みつつある。

台に対して語りかけるのだ。

「これより、ジャギステージ滞在中リプレイの皆さんは控えてくださぁい」

「落ちるなよ?落ちるなよ?・・・そうっ!!」

「お前今いくら吸い込んでるのかわかってるのか?5万だぞ?ちょっとしたエアジョーダンが2足買えるんだぞ?」

「今滑ったよな?ビタで押して滑ったよな?」

完全なる病気だ。

自分で病気と思ってるんだから間違いないだろう。

別に「語りかけたら出る」と言うつもりはない。

1日に3000~5000Gも回す際の孤独感に対して、脳内独り言という対策を講じている内にとうとう台に語りかけるという所に行き着いてしまったのだ。

基本的にパチスロ打ちは孤独だ。
回胴連の試合以外は基本的に1人で打ちに行く筆者は1日誰とも喋らないことも珍しくない。

1人で戦場を生き抜くために、目の前の相手に語りかけることで孤独に耐える。
パチスロはただの機械ではなく強敵(とも)とまで思える存在となってきた。

異常なまでの5択成功率とARTの直当たり複数回、豊作と言わざるを得ないチェリーとスイカの落ちを見せつけ、4200G間で数々の言葉を交わし気づいた頃には全ての数値が2と3の間に落ち着き、筆者の私有財産をむしり取ったブラッド+2。

お前もまさしく強敵(とも)だった。

 

 

フーリン「凱旋が消える日」

 

 

現行パチスロ機で唯一全身金色を許されたマシン。

ミリオンゴッド〜神々の凱旋〜がもうすぐホールから姿を消してしまう。

撤去関係は今まで何度も先延ばしになっているので今後もどうなるかはわからないものの、いつ消えてもおかしくない。

打ち手に夢と絶望を2対8という極悪比率で提供して来た神。

筆者的には激甘としか思えない神。

筆者に初当たりまでに5万使う事を普通と思わせるきっかけとなった神。

導入から年をまたいで数年間打ち続けた台は貴方とサラリーマン番長位になってしまいました。

これ程までにヒリヒリ出来るってのは、パチスロとして良く出来てるという事なのだろう。

こういう文章の流れだと「ありがとう、さようなら」で締めるのが妥当だが、まだ「ありがとう」とは言わない。

筆者は神に対してまだ貸しがあるからだ。

導入からの累計に関しては目を瞑ろう。
というか導入からの累計を計算すると頭髪が試合後のホセ・メンドーサになってしまうのは間違いないので目を逸らそう。

今年分だけで勘弁してやる。
年内に3万枚。きっちり返してください。

 

 

フーリン「マナーとスロ力」

 

 

上手い人は礼儀正しい。

筆者が野球部だった頃に監督から散々言われた言葉だ。

先日、当時の監督がまだ指導していると聞いて母校に顔を出した時の部員達のとてつもなくデカイ「こんにちは」を聞いて、監督の方針が15年経っても変わっていない事にホッとしつつ部員達の声帯が心配になった。

余談だが、卒業後に部活に顔を出す際は「俺らの頃は厳しかった」的な発言は絶対にしてはならない。言われた側は只々ムカつくだけだからだ。
人数分+αの飲み物か、ヒロタのシューアイス辺りを差し入れするのが無難だろう。

実力と礼儀が比例するというのは何も学生スポーツだけに限った事ではない。

今年で丸々12年ホールに通っている事になるが、上手ければ上手い程打ってる時の姿勢やマナーが良い事に気付かされる。

彼らは知っているのだ。
レバーを連打しようが抽選は1回である事に。

彼らは知っているのだ。
台をぶっ叩いても乱数が変わる訳ではない事に。

彼らは知っているのだ。
熱かろうが寒かろうが、当たる時は当たるしハズレる時はハズレる事に。

彼らは知っているのだ。
左右に足を広げて隣の席まで領土侵犯された側の怒りを。

彼らは知っているのだ。
台の左側にある灰皿を使わず、右側の灰皿を使う事で右角の打ち手が灰皿を使えない際の怒りを。

彼らは知っているのだ。
隣でくわえ煙草や置きタバコをされるのは喫煙者でも嫌な事を。

挙げ出したらキリが無いが、マナーの悪い打ち手は見ていても気分が悪い。

公道にだって交通安全週間があるのだから、ホールにもマナー向上週間みたいなものがあっても良いんではなかろうか?

台をぶっ叩く人間に関しては正気の沙汰とは思えないにしても、ダラーっと座りたい気分になるのはわからないでもない。

同じ姿勢でレバーを叩き続けるのは確かに辛いからだ。

しかし、両隣には他人がいる。疲れを理由にダラーっと座って良いというわけでも無い。

筆者は思う。
上手い人が上手い人たる所以は休憩をしっかり取る事なのではないだろうか。

休憩をしっかり取るから必要以上に疲労を溜めない。
疲労を溜めないからダラーっと座らずに済む。
なのでマナーが良く見える。

このコラムを読んでくださってる諸兄の中で普段休憩をとってない方々、たまには休憩を交えたゆとりあるパチスロを打ってみることをお薦めします。

 

 

フーリン「解析値の必要性」

 

 

今更発表されても・・・

そう思った事が何度あっただろうか。

パチスロの解析値発表は兎角遅い。
ゲーム数解除テーブルやモード移行率、内部状態の移行率等ゲーム性のキモになる部分が導入から1ヶ月で公表されていない事なんて良くある話だ。

最近だとキングパルサーが導入と同時にモード詳細と移行率の概要がザックリだが公表されていた。これはかなりのレアケースだろう。

新台導入時に解析が出ていないとどういうことになるか。

・新台が出る。
・とりあえず打つ。
・良くわかってないからヤメ時もテンションの上げ所もわからず金が減っていく。
・負ける。
・嫌いになる。
・結果、稼働が減る。

新台が不人気機種になるまでのザックリとしたプロセスである。
解析が出揃ってから打つ方が嫌な思いをせずに済むし楽しめるが、パチスロ打ちに新台を打つなというのは酷な話。
女性からLINEのIDを聞かれているのに教えてはいけないと言っているようなものだ。

とはいえ、解析値も頼りにし過ぎるとかえって振り回されてしまう。

設定発表が出来なくなった昨今では解析に頼り過ぎるなと言っても難しいが、中途半端に公表されてる解析を頼りに粘ると大怪我をする事もあるだろう。

ならいっその事解析を一切公表しないとなればどうだろうか?

偶・奇判別も高・低判別も一切の情報無し。
頼れるのは己の感性と経験値のみ。

もし実現したら(する訳もないが)論理的思考でパチスロを打ってる人間としてはたまったものではないだろう。

ただ、ドキドキ感と気持ち良さにポイントを置いてる筆者としてはアリである。

「今日はやけに初当たり良いなぁ。もしかして・・・」、「今日はベルの落ちが良いぞ。もしかして・・・」これだけでも結構ドキドキものだ。

メジャーでもマイナーでも良い。
どこか漢気のあるメーカーが、テストマーケティングで解析公表一切無しの台をリリースして欲しいものだ。

 

 

 

フーリン「新台に求めるもの」

 

 

全国のホールで所謂「特定日イベント」の大々的な宣伝が規制されてから5年近くが経つ。

特定日イベントはライター来店や周年、リニューアルオープンへと形を変えて継続されているが全国のホールで最もポピュラーなイベントといえば新台入れ替えだろう。
新台導入のペースが早いと言われて随分経つが、店によっては毎週のように新台入れ替えが実施されている。

新台をいち早く打ちたいという気持ちはわかる。
好きだった機種の後継機や好きなアニメが題材になっていれば尚更だろう。

ここで大事になってくるのは「何を求めて新台初日並ぶのか」だ。

筆者は大きく分けると2種類だと思ってる。

初日は設定状況が良いと信じて出玉を求める者、どんな台なのかという興味が強い者

前者の考え方で新台初日に並ぶ人が大多数ではなかろうか。

ホールにとって新台は稼働する事が至上命題。
稼働を上げるには何らかの宣伝要素が必要になる。
わかりやすいのは出玉。
即ち設定を良くすれば稼働が付く。

非常にシンプルでわかりやすい理論だ。
しかし、今現在新台初日にガッツリ設定を使っている店は果たして全体の何割なのだろうか・・・

ネガティヴな考え方をすれば、新台は黙ってても客が座る。
だから設定を使わなくても稼働が上がる。
黙ってても稼働が上がる時期に回収を行う。

ホールを企業として捉えた時、こちらの方が利益回収としては合理的に感じる。

長期的な利益を考えれば導入時に設定を使った方が客離れせずに利益を取れるだろうが、新台入れ替え時に導入数が多い店を探して遠方からやってくる打ち手、所謂一見さんが多い昨今では長期的な利益よりも新台入れ替え毎に回収した方が合理的と考える経営者も居るだろう。

覚えている方も多いと思うがサンダーVリボルトが導入された当初、某ホールでクレジット部分に設定表示が残っており、その数字が全台1だったという出来事がTwitter上を駆け巡った事がある。

新台初日に全台設定1で回収するという考えを実行しているホールがあるという決定的な事例だ。

新台初日に全台1にする事を悪と断ずるつもりはない。
ホールは企業だ。
利益を取る為に策を講じるのは存続する為の必須事項なのだから。

新台に設定を使って長期的な稼働をキープする利益の取り方よりも瞬間的に利益を取るホールの方が多いと考える方が今のご時世理にかなっていると思う。

企業的な目線で見れば、目の前の利益を確実に取って経営を安定させているホールは優良企業なのかもしれない。

逆に設定をガンガン使っている「打ち手にとっての」優良店が企業として優良ではないのかというとそうでもない。

設定をガンガン使っている優良店もしっかり存続し続けている。

2種類の経営方針に違いがあるとすれば前者は打ち手からディスられ、後者は打ち手から良い店認定を受けるという違いだ。

企業という目線でホールを見た時、新台初日に設定を使わない=悪にはならないが筆者は打ち手側の人間だ。

なので打ち手側目線で言わせて頂きたい。

新台初日くらい夢を見させてください。

マジで。

 

 

フーリン「島」

 

 

全国のパチンコ屋に共通して必ずあるものの1つが島だ。

シマが無ければ台を設置できないのだから当然だが、この島が遊戯環境を大きく左右している事を皆さんは自覚されてるだろうか。

例えば、10台1列で凱旋とサンダーVが5台ずつ設置されているシマがあるとしよう。
筆者の感覚からするとこの島は残念な島という事になる。

ご存知の通り凱旋にはバズーカ筐体と呼ばれるウーハー装備の筐体が採用されている。
反対側の島にまで響き渡る重低音とバイブ、そして大画面がこの筐体のキモだ。

対するサンダーVはリーチ目と効果音、そしてフラッシュが織りなす演出で楽しむ台だ。

凱旋とサンダーVが並ぶとどうなるか。
凱旋の爆音によってサンダーVの効果音はかき消されてしまう。

台の面白さを半減させてしまうのだ。

最近の台は音量調整が出来る台も多く、筆者は基本的に最大音量でのプレイを好む。
だが、隣が静かな台だと最大音量で打つ事へ若干の申し訳なさが生まれる。

逆に自分が静かな台を打ってる時に隣で大音量の台があると肝心な部分が聞き取れないという事もある。

そもそもホール自体常に爆音に包まれているのだから静かな台を打ちにくいというのもあるかもしれないが台の配置はお店の裁量で変えられるものだ。

ただ目立つ所に最新台を置く、バラエティだから空いた場所に設置するというスタンスは出来れば避けて頂きたい。

台の配置以外にも島の形も大事な要素だ。
たまに見かける円形の島がある。
これはR島と呼ばれるもので大型店で見かける事が多い。

R島に技術介入マシンを設置している店は大至急配置換えを行って頂きたい。

R島でパチスロを打った事がある方は覚えがあるかもしれないが、島そのものがカーブしているから台と椅子との間に違和感を感じる。

普通に打ってるつもりでもどうにも台との間にいつも以上に距離を感じるのだ。

直視出来る人はともかく、色やタイミングでビタ押ししていると椅子の高さやホールの明るさなどで成功率が大きく変わる事がある。
ただでさえちょっとした事が成功率に影響するのに、台との距離感がおかしくなるR島でのビタ押しとなると難易度が跳ね上がる。

もちろんR島だろうがそうでなかろうが成功する人は成功するのだから技術の問題なのだろう。
R島を使って設置台数を増やしたいというのもわかる。

ただ、打ち手の多くはホールの島にデザイン性を求めている訳ではない。
求めているのは設定と出玉だ。

快適遊戯を推すのであれば椅子に肘掛を設置したり、コインサンドにイオン発生器を取り付けたりする前に島の配置や形といった根本的な部分に是非気を使って頂きたい。

 

 

 

フーリン「絶対に交わらない」

 

 

パチンコ・パチスロには絶対に交わらない2つの考え方が存在する。

オカルトと完全確率。

パチンコ・パチスロが完全確率理論に基づいているというのは言わずもがなであるが、いつの時代もオカルト論者は必ず存在する。

海物語で言えば、「当たりが軽い台はその先も当たりが軽い」とか「ハマってるからこの後当たる」なんてのがポピュラーだろう。

完全確率を絶対的な物と捉えている打ち手からすれば戯言に聞こえるかもしれないが、オカルトが存在しない事を証明するというのも現状では難しい。

というか証明する必要は無いだろう。

第三者に対してオカルトに基づいて「勝てる」等と吹聴するのはよろしく無いが、自分1人で楽しむ分には全く問題無い。

筆者自身の事を言わせて頂ければ、海物語で朝1発目のリーチが画面左にサメ図柄だと縁起が悪いという「レフトシャーク現象」というジンクスがある。
もちろん科学的根拠は皆無だ。

パチンコ・パチスロはノリ打ちでもしない限りは個人競技なのだから、どう打とうが、どう考えようが個人の自由だ。
もちろん周囲に迷惑をかけてはいけないが。

オカルトを科学的に証明する必要は無いと書いたが、興味深い話がある。

皆さんは逆正弦理論というものをご存知だろうか。
コイントス10000回を5セット行い、表を勝ち裏を負けとし折れ線グラフに記録していく。
理論上は2分の1なのだから、試行を繰り返せば勝ち負けの回数はプラスマイナス0に近ずくハズなのだがプラスとマイナスの線が交わるどころか、どんどん差が開いていく。

10000回5セットつまりは50000回で50%の勝負は収束するどころか差が開いてしまう。

これが逆正弦理論のザックリとした概要である。
冒頭で書いた様にパチンコのオカルトで「当たりが軽い台はその先も当たりが軽い」というものがあるが、逆正弦理論に当てはめるとあながちオカルトだと言い切れなくなる。

これをパチンコ・パチスロの収支に置き換えると負ける打ち手は延々負け続けるという身の毛もよだつ理論だ。

逆正弦理論をしっかり学んだ人からすれば突っ込みどころ満載だとは思うが、要するにオカルトに理由を付けようと思えばいくらでも付けられるということだ。

人間はなにかに付けて理由を付けたがる生き物だ。
その理由が科学的根拠に基づいたものなのか、目に見えない何かなのか、完全確率とオカルトは絶対に交わらない様に見えて実は根本的な部分は一緒なのかもしれない。

 

 

 

 

フーリン「中途半端なエロスは要らない」

 

 

中途半端なエロスは要らない

6月12日、『アダルトVRフェスタ01』なるイベントが秋葉原で開催された。
ヘッドマウントディスプレイと連動して体の一部を刺激するデバイス等が体験・展示されるイベントだそうで、超満員による運営難から急遽打ち切られた事がネットニュースで話題になっていた。

人類の技術はエロスと共に進歩してきた。

ハッキリ言おう。

人間は男女関係なくエロが好きである。

筆者自身大好きである。
中学生当時、「フェラーリ」等の単語を女子に言わせてニヤニヤして楽しむというゴミの様な青春を送っていたのは今もハッキリ覚えている。

しかし、いくら好きとはいえ何でもかんでもエロに結び付ければ良いというものでは無い。

パチスロもそうだ。

「萌えスロコーナー」と銘打って特定のニュアンスを持った台を固めて設置しているホールもあるが、どうにもベクトルが違う気がしてならない。

筆者自身「萌え」と言うものに関して造詣は深く無いが、その道を本職としている知人は「特定の物に対する好意に似たなんとも表現が難しいもの」の総称と解釈しているそうだ。

知人が萌えに関して語っている時の生まれたての仔猫を愛でるかの様な表情のインパクトが強過ぎて細かい事は覚えていないが、少なくとも萌え=エロスではないという事だけは理解できた。

知人の解釈が正しいかどうかはハッキリしないが、上記の解釈を現状の萌えスロコーナーに当てはめた場合に合致するかと言えば否だ。

一言で表現するならば、あざといのだ。

思わせぶりな発言やポーズ、必要以上に派手に揺れる胸。

メーカーはこれらを演出に盛り込んで果たして何を主張したいのだろうか。
打ち手に対して間違った媚びの売り方をしてると言って良いだろう。

少なくとも台としての人気とエロスが直結するとは思えない。

近年ヒットした台を振り返ればその理由がわかるだろう。
大概は通常時、男が歩いているか座っているだけの台が流行っている。

あざといエロスを演出に盛り込んで大ヒットした例は殆どないのではなかろうか。

とはいえ、エロスを完全撤廃する事が是なのかというとこれもまた否だ。

ドロロンえん魔くん、初代シンデレラブレイド。
この2機種は完全にメーターを振り切っている。

初代シンデレラブレイドで液晶に夢中になり過ぎて気付けば下皿のメダルが溢れかえってるという経験をした方もいるのではなかろうか。

えん魔くんに至っては最早笑うしかない。

どちらの台も高純増機ではない。
比較的低純増の部類に入るART機だ。

液晶演出とゲーム性。
出玉を忘れてこれらに夢中になれる台と言うのは昨今では稀有だろう。
打ち手に媚を売る訳でもなく、ゲーム性のキモにエロスを持ってきている。
この2機種の製作チームはある種の天才集団だ。

各メーカーは今後もエロスを盛り込んだ台を作るのであれば、NETとKPEから上記2機種の製作チームを顧問として招聘する事を検討してみてはいかがだろうか。

余談だが、冒頭で触れたアダルトVRフェスタは8月に大規模な会場で第2回が開催されるそうだ。

実に興味深い話である。

 

 

フーリン「妄想パワー」

 

 

友情パワーと肩を並べる2大パワーの一角。

それが妄想パワーである。

宝くじが当たる、隣に座ってるお姉さんに逆ナンされる、釣り仲間が実は自分の会社の社長、頑張ればかめはめ波を出せるかもしれないetc

妄想の中では誰に咎められる事も無く、あらゆる事象を起こす事ができる。

この妄想というのはスロットで新台を打つ時こそ活躍する。

新台で端から解析が全て公表されているという事は現状ほぼ無い。
ジャグラーのブドウの様に設定推測要素として普遍的なものも存在するが、基本的には早くて1週間、遅ければ数ヶ月後に公表されるものがほとんどである。

打ち手の中には新台は解析が出るまで触らないという人も居るが、入替日には新台を触りたくなるのがスロット打ちの人情というものである。

解析の出ていない台を触る場合、具体的な数値に頼る事が非常に難しい。
こういう時にこそ妄想が活きてくる。

高確に頻繁に行くから偶数?、レア役の落ちに設定差がある?初当たりから連し易いから奇数?etc

解析が既出の台では挙動から低設定がわかってしまいテンションが下がる事もあるが、妄想設定推測では只ひたすらに考え、楽しむ事が出来る。

以前コラムで設定示唆告知の必要性を問うた事があるが、コレに近いものがある。
明確な答えがないからこその楽しみ。

出てる時が楽しいというのは万人に共通するが、考えながら打つという行為も存外楽しいものである。

加えて、妄想設定推測の醍醐味が答え合わせである。
公表された解析値と自分が妄想した設定推測を擦り合わせる。
コレが当たってた時がたまらない。

スロット打ちとしての感性が肯定されるこの瞬間が気持よくないはずがない。

妄想がハズレている事なんてザラである。
むしろ妄想はハズレから学ぶ事の方が多いかもしれない。

ハズレていたとしても考えるという行為自体がスロット打ちとして無駄になる事はないだろう。

だが、人間は学ぶ事が出来る生き物であると同時に過ちを繰り返す生き物でもある。

 

 

DVDをパッケージ頼りで買ってはいけない。

 

 

ことコレに関しては何度妄想から失敗しても繰り返してしまう。

 

 

 

フーリン「天井の価値観」

 

 

基本的に「当たり」というのは嬉しいものである。
当たれば玉が出る。即ち使った金額が少なからず戻ってくるのだから嬉しくないハズがない。
BIGボーナスと銘打っておきながら150枚しか出ない台もあるが、そういう台にしてもATやARTで大捲りする可能性がある。

ただ、何事も例外というものがある。
天井手前の大当たり。
所謂天井ストッパーだ。

ご存知の通り大概のパチスロには天井機能があり、到達すれば大当たりが保障されていることが多い。
新基準機は天井到達でAT当選のみ、ノーマルタイプは天井非搭載だったりと全ての台が該当する訳ではないが旧基準機に関しては連チャン保障や特化ゾーンスタートと恩恵が大きい。

宵越しの天井狙い、設定に期待出来ない、ハマり過ぎて後戻りが出来ないという具合に天井狙いをするシチュエーションは幾つかあるが、共通して言える事は天井手前で当たった時素直に喜べないという事だ。

今までウンともスンとも言わなかった台のモード移行が1000Gを超えると急に激しくなる、レア役が頻発する、挙句天井100G手前で当たる。

台は派手な音と共に祝福してくれるが、打ち手としては天井までに少なくとも1000G近く回している事が大半なので絶望しか残らない。

恩恵がデカイ機種ほど天井未到達の精神的ダメージは大きいが、ハイリターンを求めてリスクを負うのは立ち回りとしては正解なのだろう。

しかし、個人的には天井狙いという行為が後ろ向きなものに思えてしまう。

パチスロの根本は「当ててメダルを出す」事にある。
当たりを願うならまだしも、当たらない事を願いながら数百回以上レバーを叩くというのは根本的な部分から間違っているのではなかろうか?

この点の是非に関しては期待値というものをどう考えるかで変わって来るだろう。

アナザーゴッドハーデスを例に挙げてみよう。

ハーデスは800Gハマりの時点で期待値はプラスになると言われている。
実践動画でも「800を超えたのでもう天井まで回すしかない」という発言を耳にする事もある。

だが、ハーデスの天井に届かせるにはここから更に4万は必要になる。
期待値計算というのは途中で当たった場合も含めての計算だろうが、それでも4万使う間ひたすら当たらない事を願いながら打つというのは自分には耐えられない。

当たらない事を願うというのは自分のレバーを否定する行為だと思っているからだ。

筆者も天井を狙う事はある。
ただ、打ってて楽しい台で気付いたら引き返せなくなった場合のみの話である。

期待値がプラスだからという理由で天井狙いをした事は記憶の中では思い当たらない。

期待値を追う稼働をする打ち手、所謂ガチ勢の方々は「レバーを否定」という考えには異を唱えるかもしれない。
彼らは期待値計算と台の知識、洞察力を駆使して長期的視野でのプラス収支を目指しているのだから。

期待値を追う立ち回りを否定するつもりは無い。
立ち回り方なんて人それぞれだし、結果的に勝ってるなら正解なのだろう。

立ち回り方同様、価値観も人それぞれだ。
天井を期待値の塊と思う人もいれば筆者の様にボーッとしてたら後戻り出来ず、止むを得ず追いかけるという人もいるだろう。

ボーッとしてたら3時間で6万が消える。

パチスロコーナーに限り、わたしはマジシャンよりも鮮やかにお札を消す事が出来ます。

 

 

フーリン「最高の演出」

 

 

液晶非搭載の台というのはとかく人気が出にくい。
液晶非搭載でロング稼働をキープしてるのは現状ではハナビ位だろう。

なぜ人気が出ないのか。

それは演出の絶対数が少ないからだ。

いつの頃からかパチスロの演出がパチンコ寄りになり、最近では役物を搭載した台の方が多いくらいだ。

大概の役物搭載台は当たりを引くかフリーズが発生した時にけたたましい音と光を伴って作動する。

「パチスロは出目で楽しむもの、役物は要らない」という考えには大いに賛同するがここまで役物搭載台がホールを席巻するとその考え自体時代遅れなのではないだろうかと考えさせられる位だ。

では、液晶非搭載台には演出が無いのかというとそうではない。
例えば山佐のリノ。

トマトが揃うまでは何も抽選しない、ハナビの様に消灯や遅れがある訳ではない。
だが、あの台にはトマトor特殊1枚役確定の出目が存在する。

この目が出た瞬間、3分の1で数千枚も射程に入る大連チャンが待っているのである。

3分の1で数千枚の可能性。

これ程に熱く、最高の演出と思えるものもそうそう無いだろう。

数年前の山佐といえば、ケロット柄がただの色使いがおかしい模様と化していたメーカー。
良くぞここまでヒリつく台を生み出してくれたものだ。

演出というものは大当たりへの期待感を担保したものだ。

派手な役物が動けば期待度が上がるというのは当たり前だが、その分外れた時の怒りと喪失感も大きい。

逆に派手でもなんでない演出からの大当たりというのは驚きと喜びが止めどなく押し寄せる。

だからこそ海やジャグラーはこれ程までに長い間廃れていないのだろう。

光と音と役物がふんだんに使われた演出と最高の演出は必ずしもイコールではない。

世間の評価がボロクソであったとしても、自分にとって最高の演出を搭載した台というのはそれだけで「最高の台」と呼ぶに相応しいのだろう。

ただ、自分にとっての最高の台だとしても時にはそれが片想いで終わる事もある。

両想いになりたいなんて贅沢は言わない。

5万も使ったんだから、せめて1回位はトマトを揃えさせてください。

お願いします。

 

 

フーリン「金銭感覚」

 

 

皆さんのお財布にはいくら入ってますか?

最低限決まった金額を常時入れてる人もいれば、必要な時に必要な分だけ入れてる人もいるだろう。

筆者はどちらかというと後者に該当する。

学生時代、女性と食事に行く時は近隣のホテル数件の部屋代を調べて予算を構築するというドロッドロの黒歴史もある。
収入が安定する社会人になってもこのクセは抜けず(ホテル代はカードを使う様になりました)、その日の予定で使うと思われる金額+αを財布に入れるのが常だ。

朝からパチスロを打ちに行くという日は状況次第だが10万は財布に入れておく様にしている。
意図的に金額を少な目に入れて打ちに行く事もあるが、基本的には上記の金額で固定している。

ただ、パチスロを打つ為に10万財布に入れるというのが果たして正常なのだろうかと疑問に思う事がある。

10万は大金です。
収入が増えようが、住まいがヒルズになろうが、大金である事に変わりはない。

筆者が所属する回胴連の選手が書くブログでは大勝ちするのと同じ位大負けの記事も目にする。

筆者も例に漏れず、記事には8万負けやら6万負けなど物騒な数字が並んでいる。
以前ブログでも触れたが、今年4ヶ月の凱旋単体の収支がマイナス86万だと人に話すと大体の人はドン引きする。

パチスロを打った事ない人がこれらの記事を見た時、恐らくパチスロは大金を積む遊びという印象を持つだろう。

当たりが重い、吸い込みが早い、当たっても出ない、設定が入っていない等の観点からメーカーやホールを批判する声を良く聞くが、それだけが原因ではないと思う。

使わなければ金は減らないのだから。

ここで問題になるのが金銭感覚のギャップだ。

パチスロ打ちは「まだ1万」と言うかもしれないが、パチスロを打たない人からしたら「もう1万」なのだ。

同じ1万円でもパチスロ打ちとそうでない人との価値観に大きなギャップが出来てしまっている。

稼いだ金をどう使おうと他人がとやかく言う事ではないと思うが、1日の内数時間で10万弱の金額を失うという事が常態化しているのは正直異常事態だ。

内規が改正され千円辺りのベースが高い機種が続々とリリースされているが、ホールへの滞在時間が延びただけでトータルの消費金額は変わらないのではないかと危惧する声も聞いた事がある。

パチスロがギャンブルである以上負けのリスクは必ず付いて回るが、大負けのリスクは打ち手次第でどうとでもコントロール出来ると思う。

筆者は先月からパチスロを打つ際にある取り組みをしている。

財布に4〜5万だけ入れてホールに行くという事だ。
あえて大負け可能性を排除した上でどれだけ立ち回れるか、楽しめるかを試行錯誤している。

収支的な結果は伴っていないが、財布に10万入ってなくてもパチスロは充分楽しめるという事だけは自信を持って言える。
収支表にマイナス10万という文字を記入せずに済むというのは精神衛生上も若干だが気が楽になる。

この取り組みのおかげで、今年5月までの凱旋単体収支が97万で収まった。

マイナス100の大台に乗らなかったのである。

助かった。

 

 

フーリン「排除する順番が違う」

 

 

排除する順番が違う。

ホールには禁止事項というものがある。
全国共通のものもあれば、店独自のハウスルールもある。

ハウスルールの代表格が持ち玉移動やコイン共有。
足組禁止というハウスルールを設けているホールも1度だけ目にした事がある。

全国共通の禁止事項の中にパチンコの捻り打ちやスロットの攻略打ち禁止というものがある。

5号機になってから攻略打ちというものはなりを潜めたが、禁止事項としてポスターなどで周知している店はまだまだ沢山存在する。

ホールは会社であり、会社というのは利益追求団体なのだから利益を損なう可能性があるものを排除しようとするのは理解できる。

ただ、それよりも先に排除すべきものがあるという事を主張したい。

いわゆる「マナ悪」である。

台パン、強打、筐体を傷つける、故意のペナルティ仕込みetc

GOGOランプに根性焼きを入れるなど万死に値する。

負けてイライラするなとは言わない。
使っているのはお金なのだから。

5万6万負けて笑っていられるのは最早病気である。

だからと言って台をぶっ叩いて良い理由にはならない。
キレる前に帰れば良いだけなのだから。

そして、強打や台パンをする客に対して強硬な姿勢を取らないホールもどうかと思う。

ぶっ叩かれてるのはお宅の資産です。
しかも1個数千円の備品ではない。
30万オーバーの高価な資産である。

ホールのホームページに「快適遊戯」と書くのであれば、マナ悪を排除するのが最優先だと思う。

個人的には台に振動センサーを設置して、規定値以上の振動を感知したら警告と同時に電源が落ちる位やってもやり過ぎじゃないとすら思う。

規制の関係でセンサーを仕込むのは現実的じゃないにしろ、台パン確認=即退店位の強硬姿勢をとるホールがもっとあっても良いのではないだろうか。

店内にATMを設置する位なら、パンチングマシーンを設置した方が有用ではないだろうか。

お行儀良くパチスロを打ちましょうななどと言うつもりはない。
ただ、負けた時ほどスマートにホールを去れるのがカッコ良い大人なのだと思う。

 

 

フーリン「経験値」

 

 

生物は経験を積む事で成長する。

貧乏学生はカップ麺を食べ続ける事で自分にとってベストな麺の硬さになる時間を覚える。

チンパンジーは目の前にあるバナナを食べる為に試行錯誤して道具の使い方を覚える。

カラスはどこのゴミ捨て場に美味しい餌があるかを早朝の街を飛び続けて見つけ出す。

プロ野球選手はひたすら練習する事で打球の角度からボールの向かう先にいち早く体を持って行こうとする。

小さい子供は欲しいオモチャをねだり続けることで親がどうすれば買ってくれるかを覚える。

パチスロ打ちも例外ではない。

ひたすら同じ台を打つ事で「ここで前兆が始まったから熱い」とか「この演出から発展してさらにこの演出が出た、けどゲーム数的に寒い」といった具合に、解析値とは違った面での台の良し悪しや演出の熱い寒いを感じ取っていく。

台の入れ替えスパンが短い昨今では経験値を積めるほどに1つの台を打ち込むというのはなかなか難しいもので、わたくし自身近年で累計5万ゲーム以上打ち込んだ台は忍魂弐・サラリーマン番長・エウレカ2・凱旋の4機種位である

10万ゲーム以上となるとエウレカと凱旋を除く2機種。

経験値から来る熱い寒いは「経験上高設定だとこうなる」といった具合に設定推測に役立つ要因ともなる為、ただのマニアとバカにできない。

とはいえ、打ち込む為には好きな台を見つける事が必須な訳で。
この「好きな台」というのがまた難しい。

演出が嫌い、絵柄が嫌いという様に好きでもない台を甘いからという理由で打ち込んでもストレスが溜まる一方。

しかも私有財産を使うのだから、経験を積む為に「嫌いだけど甘い台」に金を突っ込むなど、ただの罰ゲームである。

結果として好きな台が甘い台だったというのならともかく、好きな台探しは甘い辛いを超越した所にあると言っても過言ではない。

いや、「超越」は言い過ぎかもしれない。。。
僅か3行で前言を撤回することを深くお詫びいたします。

「ゲーム性云々ではなく甘い台が好き」という方もいるだろう。
好きな台の定義など、それこそ千差万別なのだから。

好きな台の定義が千差万別だとしても、経験を積む為にやる事は共通して1つ。

とにかく打つ。

ホールにははぐれメタルもメタドラも色々教えてくれる人妻も(滅多に)居ない。
一気に経験を積むという事は出来ない。

只々地道にレバーを叩き続けるしかないのである。

そして、経験を積めば勝てるという訳でもないのがパチスロの悩ましいところであり魅力でもあると思う。

打ち続ければ勝てるというのであれば、今年4ヶ月で凱旋単体の収支がマイナス80万を超える事もなかっただろう。

助けてください。